心が動く、身体が自ら動く。
そんな経験をなるべく多くしてほしい。
毎回、わぉ!の舞台にかける思いです。
今年はたくさんの方に声をかけていただき、子どもたちはいろんな舞台を経験させていただきました。
そして今回の舞台は、ホール。
客席より高い場所で、スポットライトがあたり、たくさんのお客様に観ていただく。
普通なら足ががくがく震えそうなものです。
しかし、わぉ!の子たちはほぼ緊張しません。
「緊張する余裕がない」というのが本音だと思いますが(笑)。
「今回は何をしようか?出演時間は15分。」と子どもたちに話をしてから完成までにかけた時間は、1日半。
6年生が主となり、話し合いをはじめます。
好きな絵本を持ち寄り、題材を決めることに。
多数決の末、決まったのは『スイミー』。
音楽隊と役者隊に分かれ創りはじめました。
わぉ!はいつも「自分がやりたいことをやる」。
何隊になりたいか、どの役がやりたいかも、必ず自分の意見を出します。
今回の主役、スイミーに手をあげたのは、4歳の女の子Aちゃん。
「Aちゃんはスイミーがやりたいんだって。じゃあどんな演出にしようか?」
主役が4歳の子なら自分たちはどうフォローするのか?を高学年は考えます。
誰ひとり「主役が4歳の子には無理じゃない?」とは言いません。
音楽隊はストーリーに効果音や音楽をつけていきます。
リーダーは6年生ですが、1.2年生も6年生をじっと見ながら何をどうすればいか、学びます。
そして6年生が抜けても協力し合いながら何とかします。
『なんとかする』『なんとかできる』のです。それがわぉ!。
どんな状態になっても前に進もうとする。
進んでみる。
子どもたちがこれまで積み上げてきた力です。
当日。
リハーサルで、ピアノがないことが判明。
前日に子どもたちとつくった歌。
もちろんピアノ伴奏に合わせて歌ってきました。
「みんな!ピアノないんだって!
アカペラでいくよ~。」
「わかった!」
それだけ。
あとは本番までに自分たちができることをやるだけです。
歌詞確認と、声出しをしてあとは本番おもいっきりやるだけ。
何が起きてもきっとやり遂げる子どもたち。
これがわぉ!の子どもたち。
今回も練習を重ねてきた内容ではありません。
だから本番は、頭も身体もフルに使わなければできません。
そして全員が一つにならなければできません。
そのことを3歳の子も感じて動くのです。
舞台の上で子どもたちが目指しているものは、ただひとつ。自分たちの創った劇をお客様に届ける。成功させる。
全員必死です。必死で協力し合うのです。
自然と頭も身体も心も動く本番。
しかし今回も子どもたちは、『ドキドキ』より、『ワクワク』の方が大きかったようです。